今回は、マレーシアで長期の親子留学・教育移住をするのに必ず必要な「ビザ」についてお話します。
マレーシアの観光ビザ(パスポートさえあれば入国可能)では、入国後90日間しか滞在できないため、親子留学・教育移住にも対応できる長期滞在することが可能なビザを必ず取得する必要があります。
私自身が「エージェントに任せ過ぎず、ビザに関して事前にもっとちゃんと知っておけばよかった!」と感じたポイントがいくつかありましたので、特に親子留学・教育移住に必要なビザとその取得方法について詳しく解説していきたいと思います。
そもそもビザって何?
マレーシアで親子留学・教育移住をするのに必ず必要なのが「ビザ」ですが、ビザとはそもそも何なのでしょうか?
ビザは一言で言えば、その国に長期で滞在するために必要な「入国許可証」のようなものです。
通常、マレーシアでは観光などの目的での入国は90日までと決められていますが、それ以上長い期間マレーシアに滞在したい場合には「ビザが必要!」ということになります。
マレーシアでは、ビザ発行などの管轄は基本的に移民局(イミグレーション)で行われています。
ビザの申請に必要な書類や条件は、刻一刻と変化しますので、最新情報が知りたい場合には、マレーシア移民局のサイトなどで一次情報を調べることが重要です。
(でも、正直あんまり現実的じゃないですよね。。)
そこで、今回は実際にビザ申請を終えた私が、マレーシア親子留学の際に申請したビザについてご紹介したいと思います。
マレーシア親子留学・教育移住にビザは必要?
結論から申しますと、3か月(90日)以上の親子留学の場合には必ずビザが必要です。
サマースクールや短期の留学の場合には必要ないのですが、90日以上の長期滞在になるならば必ず必要なのが「ビザ」になります。
外国人はビザがなければ、基本的には1日たりとも延長してマレーシアに滞在することができませんので、親子留学・教育移住にはこのビザの取得が最初の登竜門となります。
中には通称「ビザラン」と言って、第三国に何度も出国して滞在期間をリセットすることでしのぐ方もいるようですが、1年のうちに何度もやっていると入国を拒否されることがありますので、おすすめではないです。
(それにビザがないと現地の銀行口座が作れませんし、色んな契約もできなかったりします。)
マレーシアで親子留学・教育移住をするためには必ず「ビザ」を取得すべく動く!が鉄則になります。
もしもビザなしでマレーシアに滞在するとどうなるの?
仮にの話ですが、ビザなしで長期間マレーシアに滞在していた場合にはどうなるのでしょうか?
結論から言うと期限以上の滞在(オーバーステイ)をすると、見つかれば即強制送還です。(当たり前ですね。笑)
ほとんどの人はそうなる前にマレーシアを出国するでしょう。
そして実際にはマレーシアを一度出国してまた戻って来ることによって、原則として再び新しい滞在許可日数の90日が始まるという形になります。
例えば、シンガポールが目と鼻の先のマレーシアの街ジョホールバルに住んでいる方が、1日だけシンガポールに行って、マレーシアへ戻って来ることによって、90日の滞在がリセットされて、その後も滞在を続けることができるという理屈です。
一般的にこの行為を「ビザラン」と呼びます。
ただしこのビザランには危険が伴っていて、入国が許可されるかどうかは入国審査官のさじ加減で決められてしまいます。
ビザランを繰り返していると、入国するのに何重もの質問に答える必要があったり、時には入国が拒否されてしまうこともあるようです。
こういったことから、ビザなしで海外に滞在することは難易度が高すぎて、全くおすすめできない!ということになります。
マレーシアに長期で滞在する場合には、必ず何かしらの「ビザ」を取得すべく動きましょう。
マレーシア親子留学・教育移住が可能なビザと条件について
※本記事に掲載されているビザの条件は私が調べた内容です。ビザ要件は日々刻刻と変化しますので、ご自身でも必ずお調べください。
我が家は入学手続きについて留学エージェントに依頼をしていたため、ビザに必要な書類についてや日限などもエージェントが管理してくださいました。
特に学校との英語でのやりとりが不安という方は、信頼のおけるエージェントであれば、プロにお任せするという手もあると思います。


ここでは、マレーシア親子留学・教育移住することが可能な一般的なビザ(お子さんを通学させることが可能な長期滞在用ビザ)についてご紹介しておこうと思います。
MM2Hビザ | 10年間の長期滞在が可能なビザ。経済面での申請条件をクリアする必要あり。 |
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就労ビザ&帯同ビザ | 保護者の内、どちらかが現地で就職することで発給されるビザ。家族全員分の帯同ビザが発給されるので、家族での移住が可能点がメリット。 |
学生ビザ&保護者ビザ | 親子留学で最も取得率の高いメジャーなビザ。お子さんが学生ビザを取得することで、保護者の内、1名だけ保護者ビザが発給される。1年ごとに更新が必要。 |
デジタルノマドビザ | リモートワーカーや、個人事業主向けのビザ。年収条件があるものの緩い。最長2年の長期滞在が可能。家族も滞在可能。 |
MM2Hビザ
主に経済面での申請条件をクリアすればどなたでも取得できる長期滞在ビザです。
MM2Hビザを取得するとマレーシア政府より10年間の長期滞在が許可されます。
コロナ前までは経済面のハードルが著しく低かったため、日本人であれば比較的容易に取得できていたビザですが、
2023年現在では条件が大幅に引き上げられたため、現在はマレーシア国内での定期預金 RM100万(2,600万円)以上あること、国外年間収入が1,200万円以上あることなどが条件となっていますので、かなり厳しい条件へと改悪されている状況です。
※60歳以上の方であれば上記条件は緩和され、比較的取得しやすいようです。
もし取得できるのであれば10年間ビザの更新が必要ありませんので、持っていて損はありませんが、60歳未満の方であれば特に条件が悪いので、現在積極的に利用したい!と考えている方は減っているのではないでしょうか?
いずれにせよMM2Hビザが取得できれば、現地のインターナショナルスクールやホームスクール、公立学校に至るまで、全ての学校へ入学が許可されます。
その点が、他のビザと大きく異なる点です。ホームスクールや公立学校も検討されるならば、取得を考えても良いかもしれません。
就労ビザ&帯同ビザ
就労ビザは、現地での就職・就労を目的としたビザです。就労ビザの種類にもよりますが、1~10年と長い期間の滞在が可能です。
現地で就職をした場合にはその家族には「帯同ビザ」も発給されます。
家族全員でマレーシアへ移住したい場合には、検討に上がるだろうビザです。
きちんと就労先が確保できていれば収入が確保できるのはもちろん、会社にビザの申請を任せておけば基本的に更新し続けられる部分も魅力です。
中には、現地の会社に就職するのとは別の方法として、マレーシア現地で法人を設立して自身に就労ビザを発行することも、方法としては可能です。
マレーシアで起業をされる方などは、ご自身でラブアン法人を設立してご家族で移住されている方もいます。
就労ビザが取得できれば、現地のインターナショナルスクール等への入学が許可されます。
学生ビザ&保護者ビザ
マレーシアへの親子留学を検討する場合、最も取得しやすいビザがこの「学生ビザ」と「保護者ビザ」になります。
ただし、マレーシアにあるどの学校でも学生ビザが扱えるわけではありません。
いわゆる外国人向けの(高級)インターナショナルスクールで扱っていることが多く、安くて魅力的なインターナショナルスクールではビザを扱っていなくて入学を断念!なんてこともよく聞きます。
自力で学校を探す方は特に、入学希望の学校では「そもそも学生ビザが扱えるのか?」事前に確認しておきましょう。
(外国人に人気のインターナショナルスクールではほとんどの場合で学生ビザを扱っていると考えて間違いないです。)
ちなみに、18歳以上の学生ビザには保護者ビザは付与されませんので、子供と同伴できるのは18歳になる前までとなります。
また18歳以上(大学生以上)の学生ビザに関しては、マレーシアへ入国する前に事前にビザを取得しておく必要があります。
私が今取得している(子供用の)学生ビザ&保護者ビザとは少し種類が違いますので、注意が必要です。
デジタルノマドビザ(2022年10月1日~)
我が家が今後切り替えを予定もしているビザがこの「デジタルノマドビザ」です。
条件がとても緩いので、日本で個人事業主の私にはぴったりのビザです。
リモートワーカーや、個人事業主向けのビザ。年収条件があるものの緩い。
最長2年の長期滞在が可能です。家族も滞在可能な点が良いですよね!
私自身も今後、順次ビザを切り替える予定で申請中です。

